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令和7年第2回区議会定例会

令和7年(2025年)7月1日号

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区長発言(抄)

6月3日(火曜日)の区議会定例会における長谷部区長の発言の一部を掲載します。

区議会定例会に登壇する長谷部区長
令和7年第2回区議会定例会

1 防災

令和6年能登半島地震から約1年4か月が過ぎた今年4月、石川県は「避難所が全て閉鎖され、応急的な対応にめどが立った」と判断し、災害対策本部を解散しました。
また、今年は阪神淡路大震災から30年となる節目の年です。改めて、災害はいつ起こるか分からないこと、そして日頃からの備えが重要であることを再認識し、さらなる地域防災力の向上に力を入れていきます。
まず、災害への備えとしては、地域に密着し、誰もが参加できる防災訓練として実施してきた渋谷区総合防災訓練「渋谷防災キャラバン」について、これまで2年で11地区を回っていましたが、1年で全11地区にて実施するように変更します。
また、平時から顔の見える関係を構築することが発災時の円滑な相互支援につながることから、災害時の広域避難も見据えて災害時相互応援協定を締結した自治体と、行政間の連携はもちろん、各種団体で活動する区民にも平時の交流を積極的に行なっていただきたいと考えています。その他、避難者の生活環境改善のため、簡易ベッドの配備、入浴設備の提供など、本区だけでなく、協定自治体や民間企業との連携による取り組みを進めていきます。

2 防犯対策

これまでも、青色防犯灯付きパトロール車(通称「ハチパト」)による区内全域の24時間365日のパトロールや、通学路や公園などへの防犯カメラの設置、各ご家庭への自動通話録音機の貸し出しなど、区民の日々の暮らしの安全・安心を守る防犯施策を進めてきました。
今年度からは新たに、住宅への空き巣などの対策として、区民が住宅に防犯カメラやモニター付きインターホンなどの防犯機器を購入・設置した場合の補助を行なっています。また、今月からLINEによる申請も可能となりましたので、ぜひ、ご活用ください。

青色防犯灯付きパトロール車ハチパトの実物写真
ハチパト

3 公道カート対策

公道カート事業は、50cc以下のエンジンを取り付けた自動車、いわゆる公道カートを使って隊列を組み、渋谷駅前などの観光名所を走行する事業です。
主にインバウンド向けのアクティビティーとして人気が高く、利用者が増加していますが、運転者の中には走行しながら、叫んだり、はしゃいだり、また、交差点で写真撮影をするなど、交通ルールを守らない利用者がいる状況です。
過去の事例では、住宅街に設けられた事業所で、エンジンの空吹かしなどの騒音被害や、排気ガスによる悪臭被害などの問題が起こりました。
これまで、事業所が新たに開設される場合に、近隣の住民から不安の声が多く寄せられてきたことから、今後、区内で新たに事業所を開設する事業者には、所在地、責任者名、公道カートの走行台数や走行ルートなどを事前に区へ届け出ることや、周辺の住民に対して事業内容の説明を行うことを義務付けるため、本定例会に渋谷区安全・安心でやさしいまちづくり条例の改正案を提案しています。

4 区民保養施設「二の平渋谷荘」

開設から50年が経過し、建物や設備の老朽化が進んでいた「二の平渋谷荘」は、令和4年5月に閉館し、大規模なリニューアル工事を進めてきました。工事期間中はご不便をおかけしましたが、いよいよ7月1日から利用を再開します。
新たな「二の平渋谷荘」は、客室を30部屋から44部屋に増やし、サウナなど新しい機能も整備しています。子どもをはじめ、高齢者、学生などさまざまな世代に利用され、今後とも区民に愛される施設となることを願っています。

二の平渋谷荘の外観写真
二の平渋谷荘外観

5 本町CC 本町コミュニティセンター

令和4年度から工事を進めてきた「本町CC 本町コミュニティセンター」が、6月1日に新たに開設しました。
この場所には、かつて区立本町小学校があり、本町東小学校、本町中学校と3校統合した渋谷本町学園が開校してからは、渋谷本町学園第二グラウンドとして利用されていました。
新たな施設は、老朽化した周辺施設の更新、防災機能の強化、行政サービスの効率化や迅速化を目的とした区民施設、スポーツ施設、出張所、認定こども園などの複合施設からなっています。
子どもから高齢者まで幅広い世代にご利用いただける機能を備えていますので、多くの皆さまに利用していただき、本町地区の新たなシンボルとなることを期待しています。

本町CC 本町コミュニティセンターの外観写真
本町CC 本町コミュニティセンター外観

6 福祉と子ども

1点目は、日中一時支援事業の拡充です。
これまで、特別支援学校に通学する児童の健やかな成長と保護者の就労などを支援するため、「障害者福祉センター はぁとぴあ原宿」において、放課後や長期休暇期間に児童の見守りや日常生活に必要な介護を実施する「日中一時支援事業」を区独自で実施してきました。
一方、対象児童が年々増えている中、区内では放課後などデイサービスの利用が飽和状態にあり、保護者から開設日の拡大や送迎支援の充実したサービスを求める要望が高まっています。
こうした課題に対応するため、本年秋を目途に、旧「神宮前保育園にじ」のスペースを活用して、日中一時支援事業を拡充できるように、本定例会に障害者福祉施設条例の一部改正案および事業の運営・維持管理に係る補正予算案を提案しました。
2点目は、第一子保育料無償化についてです。
こちらは東京都の事業となりますが、本年9月より、保育園の0歳から2歳までの第一子保育料無償化が開始されます。
本施策を進めるに当たっては、条例改正の必要がありますので、本定例会に議案を提案しました。
いずれもしっかりと準備を進め、丁寧な周知に努めていきます。

7 学校施設の建て替え

建設業界の人手不足の顕在化や週休2日工事の厳守化などは、その状況を冷静に見極めて対処する必要があると考えています。このため、現在、学校施設の建て替えロードマップの見直しに向けた検討に着手しています。
現状の建て替えロードマップでは、一律3年間の工事期間を予定していますが、これを再評価するため、各学校の建築条件や周辺環境などを踏まえた、よりきめ細やかな工事期間などの検証作業を進めています。検証後、中長期的な計画としてロードマップの見直しを行い、区議会には今年度中にその全体像をお示ししたいと考えています。
建て替えの時期は、子どもやその保護者が進路の見通しを持つ上で重要なため、教育委員会と連携し、スピード感を持って対応していきます。
なお、本定例会には、広尾中学校および松濤中学校の建設工事に関わる契約議案を提案しています。昨今の建設市場に鑑み、価格や工期などを適切に設定し、学校運営への影響を最大限考慮したものとご理解いただければと思います。

区長の発言全文は、渋谷区ポータルに掲載しています。